復活祭、キリストの復活を祝う日
クリスマスに次ぐ大行事
復活祭と言う、ことばどおり、この日はキリストの復活を盛大に祝う、本当におめでたい日なんです。
キリスト教では、イエスキリストの誕生のクリスマスと、復活の復活がともに重要な記念日なんですね。
イースター(Easter)は、春分の次の満月の次の日曜日と決まっているんです。その日の前後、金曜日から月曜日までの4日間祝日になるそうです。
復活、そして聖霊降臨
日曜日にミサが行われるわけ
じつは、日曜日にミサをするというのは、日曜日がキリストが復活したとして祝う曜日なんだそうです。
なぜ、毎週日曜日なのかは、十字架にはり付けられて処刑されて死んでしまったと思われたキリストが、その処刑の3日後に甦ったという話です。
処刑が行われたのが金曜日でした。そして、復活したのがその日を入れて3日後、ようするに、日曜日に復活したわけです。
イースターも金曜日から休み
甦ったキリストは、その後、約二ヶ月に渡って弟子たちと共に食事をとり、奇跡の行いの数々を人々に示したのです。
そして、聖霊降臨でエルサレム郊外で、みんなに見守られながら天に昇って行ったとされるものなんです。
イースターの起源とは?
春の訪れを祝うお祭り
イースターは4月にその日を迎えるので、春の訪れの時期にあたります。すなわち、イースターは、長い寒い冬が終わり、人々が春の訪れを祝うお祭りなんですね。
もともとは、ゲルマン民族が信仰していた神話の中の春の女神=Eostreの名前がその起源だといわれているんです。
Eostreは、春の女神で、繁殖、生殖を司る女神だとされています。このことから、生殖のシンボルとしての白いうさぎとタマゴが出現するわけです。
ヨーロッパの厳冬が背景に
アングロサクソンの民が暮らしていたヨーロッパ北部は、冬は寒さが厳しく、春の訪れをとても大切にしていたそうです。
そして、草木が芽吹き動物たちが繁殖する春へと移り変わるようすと、十字架で処刑された後に復活したとされるイエスキリストが重なって、復活祭へと統合されていったいわれています。
家族みんなでお祝いする日
イースターエッグの由来は?
イースターは家族みんなが集って、ご馳走を食べるのが習慣です。そして、子どもにとって最も楽しいのが卵狩り(エッグハント)と卵ころがし(エッグロール)なんです。
子ども達は競って隠された美しく染められたゆで卵を探したり、殻を割らずに坂の上からころがしたりして遊ぶんですね。
この、イースターエッグはまさに、ヨーロッパの復活祭のシンボル、タマゴに由来があります。
タマゴは、子孫繁栄、多産のシンボルなんですね。そこへ、子どもをたくさん産むウサギが合わさって、繁殖を祝う祭のシンボルになっていきます。
近年はニューヨーク市のパレードの様子などが、テレビで全米に放映されて、イースターと言えば奇抜な服装が目立ちますが、元々の復活祭はもっと、意味のある祭だったわけですね。
イースターにうさぎにはわけがあった
まず、イースターって何?
イースターは、イエスキリストが十字架にかけられて処刑された後、3日目に復活したことをお祝いする日なんですね。
キリスト教においては、本当に最大のお祭りなんです。実は、クリスマスよりも重要な意味を持っているんだとか。
そういうことで、イースターは別名復活祭なんです。イエスキリストの復活を祝うキリスト教でもっとも古い祝日だということです。
この日も、いろいろ紆余曲折があったみたいですが、最終的には、毎年春分のあとの最初の満月の次の日曜日ということでおさまったみたいです。
イースターバニーの意味
なぜイースターにはうさぎや卵が出てくるのか?
イースターはキリストの復活を祝う行事ですよね。それなのに、なぜウサギや卵が出てくる必要があるのでしょうか。
これは、当然宗教的な理由があるわけです。それも、2000年も経つと、いろいろな説が融合され、伝わるうちに伝言ゲームのように理由が変遷することになります。
イースターの語源と結びついた
まず、イースターという言葉は、Eostraという古代ヨーロッパの宗教の女神を春分の日にお祝いすることから来ているといわれています。
そのEostraという女神のシンボルがうさぎだったという説です。そして、そのままイースターのシンボルとなっていったというのですね。
これは、すごくわかりやすいし、説得力もあるのですが、他にもいろんな説があるので紹介しますね。
諸説が出てきて、おもしろい
イースターそのものが変化している
とりあえず、ウサギが出てきたわけを探ってみましょう。
1.ウサギが卵を庭に隠した
なぜウサギなのでしょうか?じつは、イースターエッグは、夜にうさぎが運んできて、隠したんだとか。うさぎでなければならないというのは諸説があるそうです。
2.うさぎは繁殖の象徴
子沢山で、一年に何度も出産するから繁殖力が強いことから、豊穣の象徴として見られるようになったという説です。
3.ウサギは命のシンボル
うさぎが子だくさんという所から、キリストが復活するとき命の象徴とみられた、という説です。
4.ウサギが春と豊作の象徴としてみられた
ウサギは、命のシンボルとして、大切にされました。そのことから春の喜びを祝い、秋への豊作を祈願する象徴としたがめられたという物です。
5.緑の木曜日伝説
昔、ヨーロッパでは地主に地代を払う日として、緑の木曜日があったそうです。そのときにゆで卵と狩りで獲ったうさぎを一緒に地代として納めてたというはなしです。
この1から5までの考え方が、入り交じって、うさぎと卵、というイースターの伝説が出来上がっていったみたいです。
これから、日本でイースターはどうなるか
ハロウィンが広まった、その次になる
イースターとうさぎ。日本では、全く意味のない組み合わせかも知れません。しかし、そのキャラクター性や、卵のアイテム性が日本的にアレンジされています。
そのうち、若者の中で当たり前のように、イースターを楽しむようになっていくでしょう。
各地に伝わる卵伝説
イースターそのものが不思議な行事
日本ではあまりメジャーではないですが、キリスト教のお国ではイースターは一大イベントです。
それは、キリストの復活祭と言うことで、とにかく祝日になるくらいです。町も、各家庭もイースター一色になります。
では、そのイースターになぜ、あのカラフルな卵が登場するのでしょう、どう見ても、それはお祭りであって、お祝いの行事には見えません。
しかし、それにはそれのしっかりとした理由があります。そして、それが長く受け継がれてきたと言うことを理解して考えてみましょう。
復活祭にイースターエッグを食べるわけ
世界中に見つかる卵の話とは
各地に伝わる、卵に関する伝説や行事があります。これは、イースターの卵の由来とも関係があるものが多いようなのですね。
1.ユダヤ教の過ぎ越しの祭
ユダヤ教の過ぎ越しの祭の正餐で、塩水で味付けをした固ゆで卵が、エルサレムでの新しい命と信仰のシンボルとして食べられます。
2.断食の終了をお祝いするために卵を食べる
四旬節の間の断食が終わることを祝うためという話です。卵が肉類と同様に、四旬節の間は食べることを禁じられていたそうです。
3.友人に送る赤い卵
マグダラのマリアが皇帝に送った赤い卵にちなみ、友人に赤い卵を送るという話です。卵が象徴するものは、墓と、そこから抜け出すことによって復活する命だそうです。
4.復活のシンボルとしての卵
卵は休止の間もその内側に新しい生命を宿していることからきています。卵を固ゆでにするのは鶏が生み出した食べ物を浪費しないためだとか。
5.卵を通してゲームを楽しんだ歴史
イギリス北部でイースターにエッグ・ジャーピングなどと呼ばれる伝統的なゲームが行われるそうです。固ゆでの卵が配られて、ぶつけ合います。
6.エッグハンティング
アメリカ合衆国では野原に卵を散らばして、それを探す「エッグハンティング」大会が行われます。
卵以外の「イースターエッグ」
卵に似た形でも構わない理由は?
イースターでの卵は、最近は卵だけでなく、卵をかたどったチョコレートも広く用いられるようになりました。
これはもともとヒナが卵から生まれることを、イエスが墓から出て復活したことと結びつけているので、卵に似ている形で構わないそうです。
本来は染めたり塗ったりした鶏卵のゆで卵を使うものなんですね。ところが、現代では、チョコレートでかたち作られた卵だけでは終わりません。
ジェリービーンズなどのキャンディを詰めたプラスチックの卵も登場しています。さらに、プラスチックの卵に現金を入れたりすることもあるそうです。
子どものためのイベント的な行事
英語圏やドイツには、イースターの日に卵をイースター・バニーというウサギが隠すという伝承があるそうです。
そして、復活祭の朝になると、子どもたちがその隠された卵を探すんですね。フランスやイタリアでは教会の鐘が運んでくることになっているそうです。
卵は屋外のいたる所に隠されます。そして、子どもたちのうち、誰が一番多くの卵を集められるか、競争したりして、イースターの日を心から楽しむんですね。
コンピュータの遊びコマンド
遊び心満載のメーッセージを探し出せる
イースターエッグの探し物遊びにちなんで、コンピュータのソフトウェアに細工をする場合があり、それも、イースターエッグといわれています。
コンピュータソフトの開発者が、プログラムの中にまぎれこませたメッセージですね。開発チームスタッフへの謝辞やスタッフロールなどが入ってます。
これは、普通の操作をしているときは絶対に出てこないのですが、公開されない特殊な操作を行うとそのプログラムが起動するようになっているんです。
これは、隠しコマンドと呼ばれるたぐいの物で、全く害がないものとして、バグではなくユーモアとして大目に見てもらえます。