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朝霧の中で迎える朝

ひんやりとした冷たさが呼び起こす記憶

大学の時、バイトで山小屋の仕事をしました。今で言うところリゾートバイトでしょうか。

標高2730m。
北アルプス後立山連峰の天狗岳山荘でした。

そこで見た風景は、都会でみたものとは全く違ったものでした。その中でも最も美しかったのは、朝の風景でした。

朝は4時頃から作業が始まります。まず、厨房のガスコンロに火をつけます。そして、大量のみそ汁の準備が始まります。

同時にご飯を圧力鍋で炊きます。あんな大きな圧力釜を見たのは初めてでした。

普通の鍋では炊けない

空気が薄くて、沸点が低くなり、とても食べられるご飯はできないのです。だから、山小屋では、圧力鍋を使うのです。おかずを用意して、料理を並べると、次々とお客が食べに来ます。

朝は、暗いうちから出発するのが山の常識です。そして、大半の客が出発するころには空は明るくなり、朝が来ます。その風景がきれいすぎて、よく、小屋の横の小山に登って、朝焼けを見ました。

きーんと突き抜けるような冷たさも快適で、真夏に秋を満喫できました。

朝の冷たさは五感を刺激

それ以降、山の魅力にとりつかれて、様々な山に登りました。頂上近くで迎える朝と、途中のテント場で迎える朝では、感動の中身が違います。そして、これから山に登るのか、逆に、下りてきたのかでも感じ方は違っていたりするんです。

槍ヶ岳から下りてきて新穂高へ向かう途中でテント泊をしました。ここでの朝は、幽玄としか言いようのない、すばらしいものでした。

人生に、朝がなければどれだけつまらないか

軽井沢のホテルで迎えた朝は、霧に包まれて、まさに幻想美の中の朝でした。散歩に踏み出したとき、五感をゆさぶったことを覚えています。

その後の食事で味わった感動は、未だ出会えていません。

都会でも見失いたくない

しかし、都会でも、朝の冷たい空気が、それなりの感動を生み出してくれることがよくあります。

そして、朝の空気が気管を通って、肺に入っていくとき、生きる力を必ず与えてくれるのです。ぼくにとって、朝は何物にも代えがたい、宝石箱のようなものかも知れません。

これからも、あの白馬の山小屋で覚えた、朝焼けの感動を脳裏に浮かべながら、朝の空気を大きく吸い込んで、大切な1日を始めて行くつもりです。

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