組織が複雑になり、社会との関係が深くなってくると、
組織ありきの仕組みが多く出来上がっていくものです。
本来は、人の力で動かすべき組織なのに、
組織に人間が動かされているような形に
なってしまうのです。
産業革命が起こったとき、人は物を作るための、
道具としての存在へと変えられていきます。
そこでは、ものづくりを担う人の価値よりも、
機械がスムーズに動くための、装置としての役割へと
変化していきました。
これと同じように、企業を形作る組織は、
その組織をスムーズに動かすために、
人を運用道具としての役割を求めてきたのです。
確かに、普通に動いている時は、その方が効率も良く、
まさに、それに見合う人材が必要になったのです。
しかし、近年、企業を取り巻く状況は大きく変化しました。
バブルが崩壊して以来、長引く不況の中で、
組織は本来の働きを維持できなくなってしまったのです。
ここで、先を見ていた企業は、
組織よりも、人材の方に価値があることを
見抜いていました。
場合によっては、組織の存在を無視して動けるような、
柔軟な行動や決断を求められるようになってきました。
未だ、硬直化した考えの企業や役所も多く存在します。
未だに、男女の格差や年功序列の仕組みが
足を引っ張っているのに、
それらを改善する力がないのです。
昔は、年功序列、男女格差が当たり前で、
寿退社や能力がない上司などが普通に存在していました。
これからは、ある意味、
それらを破壊する要素も必要になってきます。
その流れを乗り切る覚悟を持って、
社会の人材として成長することが重要なんですね。