遠赤外線ヒーター、子供やお年寄りにも安全な電気ストーブの仕組み

赤外線にも性質の違うものがある

光とは電磁波の一部にすぎない

赤外線って、言葉は誰でも聞いたことがあるはずです。言葉通り考えれば、赤い色の外の光、ということですよね。

では、その赤外線、どんなはたらきをするのかって言われると、思いつくことは、赤外線カメラ、とか赤外線センサーとか、そして、遠赤外線くらいじゃないでしょうか。

じつは、これらのはたらきのためには、赤外線なら何でもいいのか、というとそういうわけにはいかないんですよね。

要するに、遠赤外線は、赤外線の一部、というより、電磁波の一部が遠赤外線というものであって、他の赤外線とは別の電磁波だと言うことになるんですね。

そもそも電磁波と光の関係とは?

赤外線も3つに分けられる

赤外線の発見

太陽の光が当たると温かくなることは、誰でも知っていますね。その太陽の光の中に目には見えないけれど、物を温めるものがある、ということが発見されました。

その人は、イギリスの天文学者ハーシェルで、1800年のことです。太陽光をプリズムに通していたとき、7色に分光された可視光の赤色より外側の位置に置いた温度計の指示値が上昇したことに気づいたんですね。

このことで目には見えないが、物を温める「赤外線」が存在することを発見したんです。

赤外線は大きく2種類

まず、光とは何か、下の図を見てください。これは、電磁波の全体図で、光はそのうちの可視光線という部分とその前後の所に当たります。

可視光線も、赤外線も、じつは、X線、紫外線、可視光線、マイクロ波、ラジオ波などと同じ電磁波なんですね。

赤外線はその波長の差で「近赤外線」と「遠赤外線」に大きく分けられるんです。
その性質は次の通りです。

近赤外線

可視光線に近い性質を持っていますが、直接肉眼で見ることはできないんですね。カメラなどを使って見ることができます。

おもに赤外線センサや光通信に利用される光です。赤外線の光源には発光ダイオードや半導体レーザが使用されています。

遠赤外線

遠赤外線は室温の物体が放射する光の波長を含んでいるので暖まると言うことになります。(ちょっと雑な説明ですが)

この光は調理や暖房などの加熱に利用されています。物質の分子振動周波数が遠赤外線の領域と一致しているというわけですね。

何処にでも存在する「遠赤外線」

身のまわりのものは全て遠赤外線を出す

「遠赤外線ヒーター」といった商品は普通に販売されていますね。そのため、遠赤外線は特殊なものから放射されていると思われがちなんです。

しかし、遠赤外線は、全ての物質から放射されているんですよ。

遠赤外線は、放射量が多いほど暖かいと感じることになります。要するに、冷たい、ということは、この放射量が少ないわけです。

ふつう、温度が高いほど遠赤外線の放射量は多くなるので、遠赤外線ヒーターは温度を高くすることで多くの遠赤外線を出しているわけです。

遠赤外線の周波数は、プラスチックスや繊維、木材、さらに人間を含む動物を形成している分子の振動とぴったり合うんですね。

そうすると、これらの物質に照射された遠赤外線は吸収されて、構成要素である分子の振動を活発にします。そのために、温度上昇がおこるということなんです。

暖かくなるしくみとは?

三つの熱の伝わり方、伝熱について

熱は温度の高い方から低い方へ伝わりますね。これは法則ですから間違いないです。

そして、熱の伝わり方には、伝導、対流、そして放射の三つがあるということも中学校あたりで勉強されたのではないでしょうか。

実際には、この三つが組み合わされた形で熱の伝達が行われているんです。

1.伝導伝熱

金属棒の先端を加熱すると次第に熱が伝わります。そのうち、端まで熱くなるでしょう。このように熱が物質を伝わっていくことを伝導伝熱です。

2.対流伝熱

液体や気体は、下から加熱されると温まった部分が膨張して密度が低くなり上昇します。さらに冷たい上の部分は下降し、結局、全体の温度は上昇します。これが対流伝熱です、。

3.放射伝熱

これが遠赤外線で、熱が電磁波の形で直接物質に吸収され、物質の温度を上昇させることになります。この物質を形成する原子相互の振動を活発にするのが放射伝熱です。

これからの活用が期待される遠赤外線

遠赤外線は、加熱・乾燥、暖房、繊維、さらに医療にまで、ほんとうに多岐にわたって利用されています。

遠赤外線そのものは古くからわかっているエネルギーですが、これからは環境保全や省エネルギーにも対応できるエネルギーとして期待されているんですね。

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