「怒りを見せた時の反応を勘違いする人がいるんだよね。あきらかに支配されることへの嫌悪なのに、服従だと受け止めるんだ。そして支配者は、エスカレートしていくことになるわけ。パワハラもDVも悪いのは相手だと勘違いする。自分はやってあげてるんだと思い込んでいる。」
怒りや威圧を見せると、相手がそれに対して反応します。
その時の反応を見て、相手が怯んで、いうことを聞いているとか、従おうとしている、と勘違いする、それがパワハラなどのハラスメントのややこしいところだと思うんですね。
脅しをかけているつもりはないけど、相手が素直に従おうとしていると思って、行動を改めようとせず、ますますエスカレートしていくことになるわけです。
自分は相手に対して、これこれをしてあげているんだとか、指導しているとか、言い聞かせているとか、甚だ迷惑な話ですが、本人は全く自分に非はないと思ったりしているから、厄介なんです。
よくいうでしょ、いじめられるやつも悪い、って。
あれは、いじめの構造が全くわかっていないから言えるんです。
パワハラも、モラハラも、DVも構造的に言えば、いじめです。
しかし、威圧をかけているというより、しっかりと指導している、言い聞かせている、守ってあげている、というふうなおぞましい感覚を持つのがいじめ、ハラスメントです。
いじめる人がいなければいじめは起こりません。
もともと、いじめが起こること自体が、異常事態だということを理解しないと、この構造は見えてきませんから。
相手を支配して快感を得る、そして、相手に非があるように思いっきり勘違いするのがその真実です。
誰かがその異常性を指摘して、本人にわからせない限りは続きます。
ただ、その事実を暴き出して、それで解決するとは限りません。
法的に制裁を受けたり、社会的に責任を取らせたり、さまざまな不利益を味わわない限りは、現実の解決がも通せないのが現状だと思います。